高血圧症とは一般的に、繰り返し測定された血圧が140/90以上の状態を指しますがこの基準も年々厳しくなっており、また糖尿病などの生活習慣病の合併のある方は更に厳しくコントロールされる必要があるとされています。
また、ひと口に高血圧症と言っても本態性高血圧症と二次性高血圧症とに区別されます。
(1)本態性高血圧症とは
特に特定の原因がなく、遺伝的な因子や生活習慣に基づくものが該当します。一般的に言われる高血圧症で、全体の90%が本態性高血圧症であると言われています。塩分摂取量、生活習慣、野菜不足に伴うミネラルの不足などによっても引き起こされ、また睡眠時無呼吸症候群が原因となることもあります。当院では自宅で検査を行う簡易型終夜ポリソグラフィーを採用しております。いびきがある、また睡眠時に呼吸が止まっていると言われたことがある方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があり、この治療により生活習慣病も改善する可能性があります。
(2)二次性高血圧症
高血圧になる原因となる疾患が明確に存在する場合の高血圧症のことを言います。この中には褐色細胞腫、腎動脈狭窄、原発性アルドステロン症と言った疾患が含まれており、若い時から血圧が高い、薬を飲んでも改善しないと言ったことがある場合は一度精密検査を受けた方が良いと考えられ、副腎皮質ホルモンや甲状腺機能などの測定を行い、場合によってはCTやエコーなどで副腎や甲状腺の状態を確認します。